SEAnews 1998-03-17 ArtNo.14207

【シンガポール】地元ディスク・ドライブ(HDD)ベースメタル・サプライヤーのBrilliant Manufacturingは、ＨＤＤ産業を覆う陰影に関わらず、既定方針通り今月末までに株式を公開する計画だ。
ブリリャントの創設者でマネージング・ディレクターを務めるハリー・コー氏は、「重要なことは、ブリリャントの強固なビジネス基盤であり、市況の好不調によって上場時期が影響を受けることはない」、「投資家はブリリャントのビジネス基盤とビジネス・プランに注目すべきだ」等と強気な発言をする一方、「拡張計画は既に実行されており、公開市場で資金を調達する必要がある」と本音も漏らしている。
同氏によるとウビ・ロード1に2500万Ｓドルを投じて建設中の6階建て工場ビルには12月までに入居し、1999年初の操業を目指す。20万平方フィートの生産スペースを有する新工場には、グループの全てのマシーンニング業務が収容される。また2000年までに製造能力を2倍に拡大する計画で、さらに1200万Ｓドルを機械設備に追加投資する。
コー氏は、業界平均を30％上回るマージンを享受する秘訣として、顧客ベースやロケーションにも反映された正確な照準、リソースの最大限の利用を通じた規模の経済性、不合格品や作業工程の重複も最小限にとどめる厳格なコスト管理を掲げた。
ブリリャントは目下、1日2交替12時間制を敷き、稼働率は85％。デスクトップ・ドライブ用3.5インチ・ベースメタルを1日9万～10万ユニット製造、ウェスタン・デジタルとマクスター・パリファラルズの2社にほぼ半ばづつ納入している。
ベースメタルはＨＤＤのコストのわずか3％を占めるに過ぎず、このため世界的なＨＤＤ市況低迷の影響はそれほど受けていないと言う。(BT,ST,LZ:3/16)