SEAnews 1998-03-12 ArtNo.14150

【クアラルンプル】ラシド・フサインBhd(RHB)は、税引き前に18億1000万Ｍドルの半期損失を計上し、財政難に陥ったサイム・バンクBhdを8億5224万Ｍドルで買収する。ＲＨＢはサイム・バンクを傘下のＲＨＢバンクと合併させる計画で、これによりマレーシア第2位の銀行が誕生することになる。
サイム・バンクの60.34％のシェアを握るサイム・ダービー・グループと同30％の権益を握るＫＵＢマレーシアBhd、そしてＲＨＢが10日共同発表したところによれば、買収価格はサイム・バンクの昨年12月31日時点の純有形資産5億8890万Ｍドルに基づき算出されたが、中央銀行により推薦されたバイヤーにサイム・バンク子会社6社を売却した後、買収価格に調整が加えられる。これ以前に中央銀行はサイム・バンクの株主基金を3億6800万Ｍドル、資本ベース(株主基金＋一般準備金)を6億9800万Ｍドルと発表していた。
ＲＨＢによれば、同社は8億5224万Ｍドルの買収額の他、別に12億Ｍドルを注入し、目下2.9％の自己資本比率を、8％に引き上げねばならず、このため20億Ｍドル以上の資金を調達する必要がある。同資金調達の詳細は来週末までに発表されると言う。
ＲＨＢは既に34億Ｍドルの負債を抱え、現金準備は2000万Ｍドルに過ぎないが、観測筋は被雇用者積立基金(EPF)に対して新株を発行、必要資金を調達するものと予想している。ＲＨＢの負債の内22億Ｍドルはクオンイク・バンクの買収費で、後者とＤＣＢバンクの合併によりＲＨＢバンクが発足している。ＲＨＢバンクはこれ以前にコマース・アセット・ホールディングズBhdの買収を図ったが、交渉は2週間ほど前に物別れに終わっている。(NST.MBT.STAR,ST,BT:3/11)