1998-03-12 ArtNo.14148
◆<星>百貨店のロビンソン、S$600万投じ6店舗増設
【シンガポール】地場小売りグループのロビンソン&Coは、市況が長期にわたり低迷する中で、年内に600万Sドルを投じてシンガポールに5店、マレーシアに1店、店舗を増設する。
シンガポールではマークス&スペンサー(M&S)3店、スポーツガールとジョン・リトル各1店、マレーシアではクアラルンプル市内にM&S1店が、設けられ、これらの合計売り場面積は6万2800平米に達する。上記の投資額には店舗の賃貸料や商品ストックのコストは含まれていない。
今年11月にはオーチャード・ロードのパラゴンに1万4000平方フィートのM&Sと1800平方フィートのスポーツガールがオープンする。ロビンソンはショッピング街オーチャード・ロードから郊外への店舗拡張に拍車をかけており、5月にはパークウェー・パレードに、11月にはウッドランズ地下鉄(MRT)駅に隣接したコーズウェー・ポイントに、それぞれ7000平方フィートと1万平方フィートのM&Sをオープン、コーズウェー・ポイントには別に1万2000平方フィートのジョン・リトルも同時に開店させる。
マレーシアでは5月にクアラルンプル・シティー・センター(KLCC)に1万8000平方フィートのM&Sをオープンする。同社はKLCCと3万平方フィートのスペースのリース契約を結んだが、別に3000平方フィートをオフィスとして使用するにとどめ、残りのスペースは将来、市況が回復した際に売り場面積を拡張するオプションとして留保すると言う。
小売りビジネスの半期(12月期)税引き前利益は860万Sドルと、前年同期比36.4%の落ち込みを見た。しかしながら同期の投資収益は143.9%増の1220万Sドルをマーク、為替差益も加わってグループ純益は23.8%増の1690万Sドルを記録した。同社の資金と投資は昨年初以来、その多くが米ドル建てに転換されていたため、通貨危機がかえって幸いした。
シンガポールの小売店舗はいずれも黒字を維持しているが、マレーシアでは64万Mドルの損失が計上された。Mドルの値下がりで、英国からの商品仕入れコストが拡大、マージンを下降させたと言う。(ST,BT,LZ:3/11)
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