1998-03-09 ArtNo.14105
◆<馬>サイム・ダービー、銀行/金融業務から完全撤退
【クアラルンプル】マレーシア最大のコングロマリット、サイム・ダービーは7日、過去20年来初の半期損失を発表するとともに、銀行/金融業から完全に手を引く方針を明らかにした。
ニク・モハメド・ニク・ヤアコブ重役(CEO)がこの日、中央銀行幹部らとともに共同記者会見したところによれば、同社は目下ラシド・フサインBhd(RHB)と、サイム・バンクBhdの60.35%権益の売却交渉を進めており、仮にRHBとの交渉が失敗しても、他のパーティーに売却する方針だ。すでに複数の企業がサイム・バンクの買収に関心を表明している。RHBはサイム・バンクの30%のシェアを握るKUBマレーシアBhdとも交渉を進めている。
サイム・バンクが18億Mドルの赤字を出したことから、グループの昨年12月末締めの半期業績も、税引き前に11億1130万Mドル、税引き後に6億7620万Mドルの損失を計上した。
サイム・バンクの証券融資は貸付総額の22%にのぼり、中央銀行が定めた15%の上限を超えているが、これは上限規定が設けられる以前に貸し付けられたもので、その後同行は中央銀行のガイドラインに沿って業務の整頓に努めてきたと言う。
ともあれ、サイム・バンクの経営を改善するには、新たに12億Mドルの資金を注入せねばならぬため、同グループ経営陣は不慣れな銀行/金融業務からの撤退を決め、取締役会もこれを認めたと言う。(ST,LZ:3/8)
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