1998-03-09 ArtNo.14101
◆<星>マリーナ・サウスにS$13億公益事業多目的トンネル建設
【シンガポール】政府は新市街の開発が予定されるマリーナ・サウスに13億5000万Sドルを投じて公益事業用の多目的トンネルを建設する。
都市再開発局(URA)が6日明らかにしたところによれば、同トンネルは水道管、通信ケーブル、電線等の敷設に利用される。これまでこの種の施設は道路の下、もしくは道路とビルの間に敷設されたが、ユーティリティー・トンネルが設けられれば、ビルをこれまでより50センチ道路に接近して建設できる。
このためマリーナ・サウスでは9999.66平米のスペースが解放され、10億6000万Sドルの新たな収入が見込める。今後、電気、水道、ガス工事の度に道路を掘り返す必要がなくなり、交通渋滞を生じさせずに済む上、トンネルの建設費は同臨時収入によりほぼ相殺できる。
第1期工事では2億5000万Sドルが投じられ、2003年の完成を目処にマリーナ・ベイ周辺にトンネルが設けられる。その後の工事も相前後して実行される。しかしマリーナ・サウス以外の地区に同方式を採用する計画はない。これは土地利用密度が低い他の地区では、トンネルの建設コストを回収するのが困難なため。
URAは、昨年11月にマリーナ・サウス開発の口火を切るシェントン・ウェーに面した12万1789平方フィートの商業/住宅/ホテル開発用地と、2万9870平方フィートの付属地の入札を募集したが、トンネル・システムにより、同地でも9400平方フィートの床面積を余分に建設できることになる。同地の開発可能床面積(プロット・レシオ13倍)を基準にした平方フィート当たり土地価格は760Sドルと予想されている。
URAによると昨年11月の入札募集以来デベロッパー・キット70セットが販売され、中でも数社が強い関心を見せていると言う。(ST,BT,LZ:3/7)
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