1998-03-05 ArtNo.14060
◆<馬>榊原大蔵次官、域内貿易の円決済案支持
【クアラルンプル】東南アジア3国歴訪の最初の訪問地マレーシアに3日到着した榊原英資大蔵事務次官は、アンワル副首相兼蔵相や中央銀行のアハマド・ドン総裁と会談後記者会見し、域内貿易決済にローカル通貨を用いることは、通貨危機の克服に有効と見られ、日本としてはASEAN諸国との貿易決済により多く円を使用する可能性を研究すると語った。
榊原氏によると日本のアジアからの輸入の80%が米ドル建てであるのに対し、輸出の50%は円建てになっている。日本の対アジア貿易の不均衡も円を使用することにより改善が見込まれる。
マレーシア経済の基盤は健全であり、Mドルは過小評価されている。Mドル相場にマレーシア経済の実勢を反映させるには様々な方法があるが、今具体的措置を示すことはできない。同問題は日本とマレーシアの重要な協力領域であり、今後両国間で具体的な技術問題を協議することができると言う。
榊原氏はまた、マレーシア企業に対する外資の出資上限が30%から49%に引き上げられたことを歓迎した。(NST,MBT,STAR,ST:3/4)
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