1998-03-04 ArtNo.14039
◆<星>新たに450社が地元企業融資スキームの恩恵享受
【シンガポール】アジア通貨危機の打撃を受け金融難に直面する地元企業を支援するために、リチャード・フー蔵相が新年度予算案の中で明らかにした拡大地元企業融資スキーム(LEFS)の下、新たに450社が恩恵を受けられる見通しだ。
LEFSを運営する生産性標準局(PSB)のヘンリー・ヘン局長(CEO)が2日明らかにしたところによれば、LEFSの本来の主旨は地元中小企業がそのビジネスの拡張や生産性向上に必要な長期/短期資金(主に固定資産投資)を融資することにある。
融資対象企業はこれまで固定資産1500万Sドル以下、もしくは従業員200人以下の企業に制限されていたが、今回同条件が固定資産3000万Sドル以下、従業員300人以下に拡大された。新たに同スキームの適応が認められた企業には年利8.5%のファクタリングおよび運転資金ローンが提供される。ローン上限も300万Sドル上乗せされ、ファクタリング・ローンはこれまでの2倍の600万Sドルに、運転資金ローンは800万Sドルに拡大された。これに伴い政府はLEFSの予算枠をこれまでの7億6000万から11億Sドルに増額した。
LEFSの下、ローン・リスクの70%は政府が、30%は金融機関が負担する。同スキームには金融機関30行が参加、1976年以来の貸出額は累積50億Sドルに達している。PSBは今年は800~900社への融資を目指していると言う。(ST,BT,LZ:3/3)
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