1998-03-02 ArtNo.14010
◆<星>商業/工業用不動産に15%の税割り戻し
【シンガポール】新年度予算には、期待された法人税の減税は含まれておらず、目立った景気対策も提案されなかったが、それでも、国有地放出計画の減速を通じた不動産市況の浮揚、域内通貨危機の打撃を受けた運輸/ロジステッィクス部門に対する免税措置、ファンド・マネージメント等の金融部門に対する奨励措置等が披露された。
業界関係者らは地元製造業に対する奨励措置が全く含まれていなかったことに不満の声を高めているが、商/工業用不動産に対する不動産税の15%割り戻で、シンガポール拠点の企業の営業コストは軽減されそうだ。同措置は7月1日より発効し、政府はこれにより1億4500万Sドルの歳入をフイにすると言う。
また企業の運転資金調達を容易にするため、地元企業融資スキーム(LEFS)が補強されており、外人タレントの雇用コストには二重税控除が認められる。
シンガポールをエレクトロニク・コマース・ハブとするため、アプルーブド・サイバー・トレード・スキームの下、インターネットを通じたオフショア事業所得に10%の優遇税率が適応され、国際ロジスティクス・ハブとしての地位向上を目指して、シンガポールで積み込み込まれる貨物に対する課税も全廃される。この他、金融サービス領域では、ファンド・マネージメント、債券市場、ユニット・トラスト産業に対する税制奨励措置が披露された。(ST,BT,LZ:2/28)
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