SEAnews 1998-02-28 ArtNo.14005

【ムンバイ】世界第2位の規模を誇るカナダ系アルミ会社アルキャン・アルミニウムLtdはインド政府がその40％の持分売却を計画しているBharatアルミニウムCo Ltd(Balco)への出資に関心を寄せている。
Balcoの取締役の1人は、「アルキャンが同社権益に関心を抱いていることは知っているが、直接アルキャンから接触は受けていない。またインド政府がその持分を誰に売却するかは、政府が今後指名する国際アドバイザーが決めることで、我々の出る幕は存在しない」と語った。
一方、アルキャンのSuresh Thadhani副社長兼ＣＦＯは「インド政府がBalcoの持分売却を計画していることは知っている。アルキャンは国際プレーヤーとして常に可能な投資機会を探っているが、現状でBalcoの権益買収の可能性に関してコメントするのは時期尚早の嫌いがある」とそれ以上のコメントを控えた。
年産100万トンのBalcoの生産能力はアルキャンが現在支配権益を握るインディアン・アルミニウム・カンパニーLtd(INDAL)の生産能力の不足を補うのに手頃で、買収コストもSterlite Industries India Ltd(SIIL)のＩＮＤＡＬに対する公開買付に対抗してＩＮＤＡＬシェアの過半数権益を取得するコストを遙かに下回る見通しだ。
アルキャンがＳＩＩＬの1株90ルピーの公開買付提案に対抗し、仮に1株100ルピーで買付を提案、ＩＮＤＡＬの現在の持分34.6％を51％に引き上げるとすれば、116クローを要するが、Balcoの40％の権益を買収するコストはその5分の1で足りると言う。(ET:2/27)