SEAnews 1998-02-28 ArtNo.13998

【シンガポール】化粧品／ファッション製品のディスカウント・ショップ“Ｂ＆Ｎコレクション”は外国人旅行者が減少し、中央市街地の小売り市況が低迷する中で、公共団地への進出を図り、営業成績の芳しくない既存店舗は整理する方針だ。
Ｂ＆Ｎは、700平方フィートの最初の郊外店を明日(3/1)ブキ・パンジャン・プラザにオープンする。これにより同社のチェーンは12店となる。Ｂ＆Ｎのラリー・ティエン重役(MD)によると、同社はシンガポール本島の4つのコーナーに郊外店を設ける計画で、候補地を物色している。
これと同時に既存店舗のランドローと賃貸料の値下げ交渉を進めており、来年賃貸契約が満期を迎えるオーチャード・ポイントとプロムナードの店舗は、賃貸料が大幅に引き下げられないなら、契約の更新を見合わせる方針だ。同社は他の既存店舗の営業状況も注意深くモニターしている。ティエン氏は今年6月期の年商に関して具体的数字を示すことは避けたが、最悪の場合も採算ラインは維持できると言う。
Ｂ＆Ｎの1996年6月期の年商は4100万Ｓドルをマーク、内3000万Ｓドルは化粧品と香水、残りは既製服で占められた。5年前に創業した当初は商品の70％が並行輸入品で占められ、同社はシンガポール切ってのパラレル・インポーターとして知られていたが、今では並行輸入品は30％のみとなっている。これは並行輸入は、大量仕入れに伴う在庫コストが嵩み、リスクも大きいためと言う。
Ｂ＆Ｎは2000年以降に証取上場を果たす計画だが、仮に業況が改善すれば上場計画を早める可能性もある。またタイ市場への進出も準備中で、既にマレーシアでは11百貨店にストールを設けていると言う。(ST,LZ:2/27)