1998-02-28 ArtNo.13994
◆<星>政府資金S$35億の管理を民間投資顧問に:副首相
【シンガポール】政府は35億Sドルの政府資金の管理を民間ファンド・マネージャーに委ね、向こう10年間にシンガポールをアジアのファンド・マネージメント・ハブにする計画だ。
金融管理局(MAS)会長を兼ねるリー・シエンロン副首相が26日催されたインベストメント・マネージメント・アソーシエーション・オブ・シンガポール(IMAS)の創設記念式典の席上明らかにしたところによると、目下シンガポールでは1230億Sドルの資金がファンド・マネージャーにより運用されているが、ガバメント・オブ・シンガポール・インベストメント・コーポレーション(GIC)は、新たに25億Sドルの管理を民間に委ねる。GICはこれ以前から10億Sドルの管理を民間ファンド・マネージャーに任せており、同社は最終的にアジア・ポートフォリオの50%を民間の手に委ねる方針だ。
政府はシンガポールにおけるファンド・マネージメント・ビジネスを振興するため、この他に以下の施策を講じる。
1)中央積立基金(CPF)ユニット・トラストに関わる規制を一層緩和する。2)外国ファンド・マネージャーがPOSBankやその他の地元銀行を通じて金融商品のマーケッティングを行うのを認める。3)投資家のオプションを拡大するため株式/債券市場の成長を促す。4)ファンド・マネージャーやユニット・トラスト関連の規則を改善する。5)ファンド・マネージメント産業の主要な役割を担う民間部門を育成する。
この他、シンガポールに店舗を設けるファンド・マネージャーに義務づけられた株主資金の額は現在の5億Sドルから1億Sドルに引き下げられ、ユニット・トラストの認可手続きの処理時間も現在の2-3カ月から4-6週間に短縮される。
こうした諸施策を通じて、先ずアジアや西欧顧客のアジア投資ポートフォリオ・マネージメント・センターに、さらにはアジアにおける国際投資ポートフォリオ・マネージメント・センターになることが目指されると言う。(ST,BT,LZ:2/27)
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