SEAnews 1998-02-24 ArtNo.13933

【シンガポール】ディスク・ドライブ(HDD)メーカー、シーゲート・テクノロジー・インク傘下のシーゲート・ソフトウェアは親会社が進める人員削減計画の影響を免れただけでなく、スタッフを増員、斬新な新製品の開発に取り組んでいる。
テリー・カニングハム社長によると、シーゲート・ソフトウェアはウィンドウズＮＴプラットフォームの急速な市場拡大に伴うビジネス機会の開拓を目指し、他のベンダーと共同で記憶装置とネットワーク領域における新製品の開発を図っている。マイクロソフト、コンパック、ヒューレット・パッカード、シーゲート等は目下、ファイバー・チャンネルを用いてネットワーク中の記憶装置をリンクすることを試みている。これによりオペレーティング・システムの下に置かれたディスク・ドライブが相互にデータを交換し合うことが可能になり、ネットワークの断絶が回避できる。
コンパックがディジタル・イクウィップメントを買収した主要な理由の1つも後者の記憶装置技術を手に入れることにあったが、シーゲート・ソフトウェアはこの種の新製品を向こう6カ月以内に発表する予定だ。
シーゲート・ソフトウェアは最近買収した米国の複数の中小企業を通じてアジアにおけるプレゼンスの確立を目指している。目下のところアジア太平洋地域の売上は10％に満たないが、これを15％に拡大、また米国以外における売上を営業額全体の50－55％に引き上げる。中国、インドといった大市場にローカライズされた製品を出荷することを検討しており、向こう6～9カ月以内に北京にオフィスを構える。しかし韓国市場に関しては再評価を加えている。
情報管理、ネットワーク／記憶装置管理に関わる製品を提供する同社の1998年6月期の年商は2億8000万～2億9000万米ドルが見込まれると言う。(BT:2/23)