1998-02-23 ArtNo.13922
◆<馬>シングテル、タイム・テレコムの30%権益買収目指す
【クアラルンプル】シンガポール・テレコム(シングテル)はレノン・グループに属するタイム・テレコミュニケーションズBhd(タイム・テレコム)の30%の権益買収を図っているようだ。
巷間にはタイム・テレコムの権益買収に関わる3つの異なるシナリオが伝えられており、シングテルによる買収計画はその1つ。もう1つはテレコム・マレーシアBhd(TMB)との合併で、最後の1つはマレーシア航空(MAS)のタジュディン・ラムリ会長がMASの29%の持分をプルモダラン・ナシオナルBhd(PNB)に売却、その資金でタイム・テレコムを買収後、傘下のセル式電話会社セルコムと合併させると言うもの。
半島マレーシアにおける1800キロの光ファイバー・ケーブル網を擁し、固定式電話を含む総合的な通信事業の営業圏を有するタイム・テレコムと国内最大のセル式電話会社セルコムが合併すれば、TMBに大きな脅威を及ぼすものと見られ、アナリストらはその戦略的効果は大きいと見ているが、国内企業同士の合併では依然として拡張資金調達の問題が解決できない。また国内の2コングロマリットの提携では、支配権益の行方がもう一つの障害になり、まとまる可能性はそう高くないものと見られる。
これに対して外国企業との提携では、新資金と技術の両方を手に入れることができ、競争力の強化も図れると言う。(LZ,BT:2/21)
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