SEAnews 1998-02-23 ArtNo.13919

【シンガポール】シンガポールの1月の国産非石油製品輸出は73億1900万Ｓドルと昨年同月比0.5％下降、前月の85億Ｓドルに比べ14％の落ち込みを見た。
貿易開発局(TDB)の発表によると、電子製品輸出の4分の1以上を占めるディスク・ドライブ(HDD)輸出は、主に米国向け輸出の7.9％の落ち込みに祟られ、4.9％下降した。ＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)輸出は日本(PC輸出の4分の1)の需要鈍化等から15.9％の大幅な下降を見た。しかし集積回路(IC)輸出は6.1％、プリント基板アセンブリー(PCBA)輸出は17.6％、それぞれ拡大した。
同月の国産石油製品輸出は24％減の11億6900万Ｓドル、中継輸出は1.2％減の60億9700万Ｓドルで、総輸出は3.2％減の145億8500万Ｓドルとなった。輸入に関しては石油輸入が30.6％減の12億8700万Ｓドル、非石油産品輸入が9.5％減の126億1000万Ｓドルで、総輸入は12％減の138億9700万Ｓドルだった。往復貿易は7.7％減の284億8200万Ｓドルにとどまり、輸入の下降が輸出の下降を上回ったため、シンガポールには珍しく貿易収支の黒字が記録された。
国産非石油製品輸出のマイナス成長は8カ月ぶりだが、アナリストらは昨年同月の低調ぶりから今年1月には平均6～7％(-6%～+14.5%)のプラス成長を予想していた。
ＴＤＢは今年1月はチャイニーズ・ニューイヤーとマレーの祝日ハリラヤに伴う営業日数そのものが少なかったことも影響しており、1カ月の数字だけで一喜一憂することはないとしている。
域内通貨危機の影響等で、マレーシア(-21.3%)、タイ(-5.7)、韓国(-32.9%)、香港(-0.7%)、日本(-3.7%)への国産非石油製品の輸出減退が目立った反面、米国、欧州への輸出は拡大した。(ST,BT,LZ:2/21)