SEAnews 1998-02-17 ArtNo.13843

【シンガポール】昨年、好調な売れ行きを示した民間住宅開発プロジェクト、ベストテンの内、シンガポール最大の不動産開発会社ファー・イースト・オーガニゼーション(FEO)の手がけるプロジェクトが5件を占め、ＦＥＯの実力を窺わせた。
都市再開発局(URA)発表の最新データによれば、1～5位を含む7プロジェクトが99年リースホールドとなっている。
しかしながら、ベストテン中9プロジェクトがアジア通貨危機が発生する前の昨年第1四半期に発売されており、売れ行きは年末に近づくにつれ、急速な落ち込みを見た。例えば4位のクイリン・ビューの場合、発売された第1四半期に221戸が売れたが、続く3四半期にはそれぞれ47戸、9戸、2戸が売れたに過ぎない。また、ヘイゼル・パーク・コンドミニアムやパーム・ガーデンズなど多くのプロジェクトが昨年末時点でかなり売れ残こりを抱えている。
コリアズ・ジャーディンによると、1位のイーストポイント・グリーンは地下鉄(MRT)スーメイ駅とイーストポイント・モールに近いこと、2位と3位のリージェントビル、リージェント・ハイツは民間コンドミニアムの最低価格帯にあることが、好調な売れ行きにつながったものと見られる。
昨年売れた民間住宅は5520戸と、前年の9565戸を42.3％下回り、第4四半期にはわずか894戸が売約された。一部のアナリストは今年の成約戸数は3000～4000戸にとどまると見ている。
昨年の民間住宅プロジェクト売れ行きベスト10は以下の通り(全てｺﾝﾄﾞﾐﾆｱﾑ)。
●1位：イーストポイント・グリーン(開発主:FEO/場所:ｽｰﾒｲ/成約:541戸)、●2位：リージェントビル(開発主:FEO/場所:ﾎｳｶﾞﾝ/成約:530戸)、●3位：リージェント・ハイツ(開発主:FEO/場所:ﾌﾞｷﾊﾞﾄ/成約:291戸)、●4位：クイリン・ビュー(開発主:ｼﾃｨ･ﾃﾞﾍﾞﾛｯﾌﾟﾒﾝﾄ､ﾎﾝﾘｮﾝ･ﾎｰﾙﾃﾞｨﾝｸﾞｽ/場所:ﾌﾞｷﾊﾞﾄ/成約:279戸/売れ残り:376戸)、●5位：リバー・プレイス(開発主:FEO/場所:ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙ河畔/成約:229戸)、●6位：ザ・ヒルサイド(開発主:ﾎﾝﾘｮﾝ･ｸﾞﾙｰﾌﾟ/場所:ｱｯﾊﾟｰ･ﾌﾞｷﾃﾏ､ﾋﾙﾋﾞｭｰ地区/成約:179戸)、●7位：ヘリテッジ・ビュー(開発主:FEO/場所:ﾄﾞｰﾊﾞｰ･ﾗｲｽﾞ/成約:176戸/売れ残り:442戸)、●8位：ヘイゼル・パーク・コンドミニアム(開発主:ﾎﾝﾘｮﾝ･ﾎｰﾙﾃﾞｨﾝｸﾞｽﾞ､FEO/場所:ｱｯﾊﾟｰ･ﾌﾞｷﾃﾏ､ﾋﾙﾋﾞｭｰ地区/成約:153戸/売れ残り:497戸)､●9位：パーム・ガーデンズ(開発主:ｹｯﾍﾟﾙ･ﾗﾝﾄﾞ/場所:ﾁｮｱﾁｭｶﾝ/成約:139戸/売れ残り:555戸)、●10位：グレンデール・パーク(開発主:ｵｰﾁｬｰﾄﾞ･ﾊﾟﾚｰﾄﾞ･ﾎｰﾙﾃﾞｨﾝｸﾞｽﾞ､DBSﾗﾝﾄﾞ/場所:ｱｯﾊﾟｰ･ﾌﾞｷﾃﾏ､ﾋﾙﾋﾞｭｰ地区/成約:136戸)。(ST:2/16)