1998-02-13 ArtNo.13804
◆<印度>ギア・ボックス計画巡りMULの紛糾再現?
【ニューデリー】インド政府はMaruti Udyog Ltd(MUL)のギア・ボックス製造計画のコスト上昇に慎重な検討を加えている。
消息筋によれば、政府はスズキがプロジェクトや技術移転に対するインド政府の関心を減退させ、プロジェクトから手を引かせるために、故意に関係プロジェクトのコストを膨張させたのではないかと、猜疑している。
インド政府は借入と内部資金のみにより、プロジェクトを進めることを希望しているが、コストが上昇すれば、政府の意向とは裏腹に、スズキの出資を拡大させ、インド政府の出資率を低下させる。スズキは既に同社が支配権益を握ることを前提にした1200クローのギア・ボックス製造計画を提出しており、両パートナーの論争が再現しそうな雲行きだ。
スズキの案では、同プロジェクトは2期に分けて進められ、第1期プロジェクトは24カ月、第2期プロジェクトは13カ月を要する。スズキはMUL内部の拡張計画として進める方法と、別の合弁会社を設立する方法の2つのオプションを用意している。
インド政府はスズキの支配権益を握る形での新合弁会社の設立を拒絶、スズキの技術を保護する十分な安全ネットを準備した上、MUL内部でプロジェクトを進めることを提案していると言う。(ET:2/12)
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