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1998-02-12 ArtNo.13782
◆インドネシア、<星>上級相談話に反発
【ジャカルタ】「アジアの通貨危機はインドネシアの正副大統領選挙後に終息する」とのリー・クアンユー上級相の談話に対してインドネシア各方面から反発が生じている。
インドネシア国会第一委員会のアイシャ・アミニ議長は、レパブリカのインタビューに応じ、「誰を副大統領に選ぶかはインドネシア国民の固有の権利であり、インドネシアの副大統領人選は市場に受け入れられるものでなければならないとするリー上級相の談話は理解に苦しむ」と語った。同議長はリー氏の談話がインドネシアの政局に影響を及ぼす可能性を指摘するとともに、「インドネシアの経済危機はインドネシア独自の対策にかかっているが、副大統領人選が大勢を左右するようなことは未だかつてなかった」と付言した。
与党ゴルカルのハリラヤ祝賀行事に出席後マスコミの質問に答えたハルモコ国会議長は「東南アジアの金融波乱がインドネシアの経済危機を招来した」とするとともに「インドネシアの危機は政治とは無関係、純粋な経済問題である」と強調した。
インドネシア国防研究学院のスダルスノ副院長は、「東南アジアの安定に依存し、水供給さえマレーシアに頼っているシンガポールは、隣国の動向が直ちに存亡につながる。このためインドネシアに対する好意を売り物にしているが、その実自身の利益を図っているだけである。リー氏の談話は、投機的な話題を提供するものに過ぎず、インドネシア政府がこの種の論評に反論する必要はない。主権が侵犯された訳でもないため、リー氏が言いたいことは言わせておけばよい」と指摘した。
10日には、約20人ほどのインドネシア人が、リー上級相の談話に抗議するプラカードを掲げてジャカルタ駐在のシンガポール大使館周辺をデモしたが、5分ほどで、警察により解散させられた。またインドネシア共和国愛国青年護国連盟と称する団体が、その後「リー上級相は他国の内政に干渉すべきではない」とする主旨の抗議声明を発表した。(LZ:2/11)
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