1998-02-12 ArtNo.13780
◆<星>外人旅行者、今年は8-10%減少:観光局
【シンガポール】アジアを襲った経済危機の余波で今年シンガポールを訪れる旅行者は、8~10%減少する見通しで、ホテル、小売業、旅行代理店にとっては厳しい年になりそうだ。また2000年までに年間来星客1000万人の達成を目指す観光局(STB)の目標も、実現が4~5年遅れる見通しだ。
STBのヨー・キーレン局長が10日記者会見したところによると、昨年の来星客は1.3%減の720万人だったが、今年は1983年に記録された3.5%をはるかに上回る8~10%の減少が予想される。なかでも東南アジアからの旅行者は経済状況の悪化と通貨の暴落で今年は15~20%減少するものと見られる。
このため1996年に設定した2000年までに年間旅行者1000万人、旅行者支出160億Sドルの達成を目指す5カ年計画も、達成期日を数年遅らせざるをえなくなった。
昨年12月のホテル客室料金は146.50Sドルと、前年同月比0.4%ダウン、昨年の客室稼働率は一昨年の82%を下回る79.5%にとどまり、今年はさらに厳しい状況が予想されている。
STBは、欧州、インド、中国、台湾など経済危機に見舞われていない市場でのマーケティングに努めるが、湾岸情勢が悪化した場合には欧州からの旅行者も減少する可能性がある。1991年の湾岸戦争の際には、欧州からの旅行者は10~15%も減少したと言う。(ST,BT,LZ:2/11)
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