1998-02-07 ArtNo.13727
◆<馬・泰>首相、自国通貨による貿易決済で原則合意
【バンコク】マレーシアのマハティール首相とタイのチュアン・リークパイ首相は5日、米ドルに依存せず、両国の通貨を用いて貿易決済を行う可能性を研究することで合意を見た。
マハティール首相は6日には、ラモス大統領と同問題を協議するためフィリピンに赴いた。ラモス大統領も新たな貿易決済方式に強い関心を抱いており、フィリピンも関係アレンジに参加する意向とされる。しかしながらインドネシアは依然としてルピア相場が不安定なことから、当面同アレンジへの参加を控える姿勢と言われる。
この日インドネシアを訪れ、スハルト大統領と会談したマレーシアのアンワル副首相は、大統領との会見に先だって記者のインタビューに応じ、シンガポール・ドルを東南アジアの共通通貨にすると言う提案に、現状でコメントするのは時期尚早と語った。
マレーシア、タイ、フィリピン3国は関係協定に近く調印するものと予想されるが、一部の観測筋はこれらの国の米ドル依存を30%軽減できると注目している。しかしASEAN貿易の大きな部分が域外との貿易で占められていることから、その効果に疑問を呈する向きもある。(ST:2/6)
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