SEAnews 1998-02-02 ArtNo.13644

【シンガポール】リー・クアンユー上級相の報道官を務めるヨン・ユンイン女史は先週、
インドネシアの英字紙インドネシアン・オブザーバーに書簡を送り、タイ紙に掲載された「国際通貨基金(IMF)と事前に協議せずに新年度予算案を発表したのは、スハルト大統領の失態であった」とするリー上級相の談話に関して釈明した。
オブザーバー紙は先月24日、「リー・クアンユー、『インドネシアの災難の源は政治』と糾弾」と大見出しを掲げ、タイ紙に報じられたリー上級相の談話を転載した。ヨン報道官は、その書簡の中で、「リー上級相は、バンコク・ポストとザ・ネーションに対して、インドネシアの危機は全く予見できなかったもので、スハルト大統領も、自分の演説がＩＭＦの承認を得なければならないとは気づかなかっただろう、と語ったまでで、スハルト大統領がＩＭＦに伺いをたてなかったのは失態だったとは言っていない」と釈明した。
スハルト大統領が先月6日に発表した予算案が、ＩＭＦが求める改革に対する真剣な取り組みを疑わせる内容であったことから、インドネシアの通貨危機が悪化、このためスハルト大統領はＩＭＦと再度合意書を交換、予算案にも修正を加え先月23日に改めて発表していた。(ST:1/28)