1995-04-24 ArtNo.1362
◆<馬>ペナン州選挙戦白熱
【ペナン】野党民主行動党(DAP)が“タンジョンの役”と称して、ペナン州政権の奪取を狙うのは今回で3度目。先の2回の選挙では政権奪取は実現しなかったものの、同党のリム・キットシアン書記長は華人教育界のホープとして政界入りしたコー・ツークン氏(現首席大臣)と現役のリム・チョンユー首席大臣をそれぞれ落選させ、与党陣営に衝撃を与えた。
最初の対戦から9年を経てタンジョン・ブンガ州議席を再びリム氏と争うことになったコー首席大臣は、今回は現役の首席大臣として勝利に自信を抱いているようだ。しかしDAPリーダーの演説会の盛会振りからも、同党の支持者は決して少なくないことが窺え、現状でコー首席大臣が選挙戦をリードしていると分析するアナリストもリム氏が急速にその差を縮める可能性を指摘している。 こうした中で22日、ペナン警察局の開所式で挨拶したマハティール首相は、「警察はたとえ閣僚であろうと、野党指導者であろうと、違法が発見されれば逮捕する」と警告。更に「リム・キットシアンは華人ショービニズムを弄び、華人の不満を掻き立てているにすぎない。州民は決してDAPに5年間政権を委ねてみようなどと考えてはならない。ペナンの過去30年間の建設の成果は1年で消失するだろう」と訴えた。 これに対してリム書記長は21日、「DAPは州政権掌握後、中央政府と協力する用意が有り、外国投資家も何等心配する必要はない」と公約。またDAPが異民族間の対立感情を扇動しているとする正副首相の発言に強く反駁する一方、治安維持法の下に3度目の拘留を受ける準備もできていると語った。一方、DAPの第3次タンジョンの役委員会は22日、マレー人とインド人をそれぞれ副主席大臣及び上級行政議員に据えた州政府の組閣構想を発表した。前回3議席の差で政権を逸した同党は今回は33議席に対して26人の候補者を立てている。(ST,BT,LZ:4/22,23)
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