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1998-01-27 ArtNo.13613
◆＜星＞為替操作よりも実質的競争力強化を重視：副首相
【シンガポール】シンガポール政府は、外為市場操作を通じて一時的に名目的競争力を強化するよりも、公共積立基金(CPF)の引き下げや生産性の向上を通じた実質的な競争力強化を国民に説得する。
リー・シエンロン副首相は25日夜放送されたテレビジョン・コーポレーション・オブ・シンガポール(TCS)の経済番組マネー・マインドの中で、以上の考えを語った。それによると、シンガポールの外的環境は1985年のリセッションの際よりも遙かに厳しいものになっているが、シンガポールの経済基盤は当時に比して強化されているため、予想外の事態が生じない限り、シンガポールがリセッションに陥る恐れはない。
とは言え国民は悪天候を凌ぐ心の準備を必要とする。例えば、外国投資家は、大型プロジェクトの実行を見合わせる恐れもある。しかし政府は決してＳドル・レートを引き下げ、周辺諸国に対する競争力を維持する考えはない。そのようなことをすれば、深刻なインフレに見舞われるのが落ちである。
シンガポールの現状は、現時点では問題なく、不安を抱く必要はないが、先のことは誰にも予測できない。何らかのショック、弱点、自信喪失、争乱等が発生するなら一夜にして状況は変わり、過去の前提は何の意味もなくなる可能性がある。とは言え、この種のショックが生じない限りシンガポールは安泰と言う。(ST,BT,LZ:1/26)
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