SEAnews 1998-01-24 ArtNo.13591

【クアラルンプル】マレーシアの今年の自動車販売は、消費者の自信喪失と金融引き締めの打撃から、昨年の40万台から今年は16万台に60％の落ち込みが予想される。
マレーシア自動車販売業者協会のアイシャ・アハマド会長が22日記者会見したところによれば、また今年下半期には自動車の値上げが避けられず、一部の工場は数ヶ月にわたり操業停止を強いられるものと見られる。
乗用車販売は30万7907台から13万台に58％、商用車は2万3000台に67％、4輪駆動車は7000台に74％、それぞれ落ち込む見通しだ。
こうした予測は、株価やＭドルの値下がりに伴う消費者の自信喪失、大型乗用車に対する課税引き上げ、自動車ローンの規制強化に基づくもの。昨年10月に自動車ローンの頭金の額が引き上げられた上、割賦ローンの金利は昨年7月時点の6.5％から現在の10％にアップしている。
こうした中で国産車製造元のプロトンとプロドゥアは今年の販売目標をそれぞれ30％と50％と下方修正した。Ｍドルは円に対して40％値下がりしており、日本を最大の部品ソースとするＤＲＢ－Ｈｉｃｏｍグループは3カ月ごとに輸入をカバーする方式を採用している。またプロトン・シティー計画の縮小・減速で、巷間にはプロトン社が人員整理に踏み切るとの噂がしきりだ。
アイシャ会長によると、外人労働者は帰国させられ、一部の生産ラインは既にストップしている。目下のところは1996／1997年の好景気時代の蓄積で、急場を凌いでいるが、長期間赤字経営を続けることはできず、旧正月とハリラヤの祝日期間後には多くの工場が操業を停止する見通しと言う。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:1/23)