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1995-04-24 ArtNo.1357
◆＜星＞Ｓドルの穏やかな上昇維持こそ上策：リー副首相
【シンガポール】Ｓドル相場の穏やかな上昇基調を維持することは、輸入インフレを抑制し、国民の所得や資産を維持する上から最良の施策と言う。
リー・シエンロン副首相は21日の国際商業会議所(SICC)午餐会の席上Ｓドル高に伴う営業コスト増大問題に触れ、以上の考えを語った。同相によれば、Ｓドルが軟化すれば、インフレが高進し、労働力不足を背景に賃金も急騰するため、企業の営業コストは更に上昇することになる。Ｓドルの強化はシンガポールのマクロ的経済見通しの良好さを反映しており、業界はＳドル相場の持続的上昇を折り込んだ経営施策を立てる必要がある。こうした施策の1つは賃金上昇を上回る生産性の向上を確保することで、また対米輸出の不振は、日欧への輸出拡大により相殺できると言う。 リー氏はまた外人労働者政策に触れ、「政府は外人労働者が徐々に増加するのを受け入れるが、外人労働者の地元労働者に対する割合が過度に拡大することは避けねばならず、必要に応じて外人労働者税を引き上げ、その急増を抑制する」と語った。外人労働者は好景気の際は労働力不足や賃金の急騰を抑制し、不景気の際は（外人労働者の帰国を促すことにより）地元労働者への影響を軽減する。シンガポールは香港のように製造業拠点を全て中国南部に移転し、単なるサービス・センターと成る訳には行かないため、今後も制限的な外人労働者の受け入れ政策を維持すると言う。(ST,LZ,BT:4/22)
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