1998-01-22 ArtNo.13556
◆<星>今年の貿易成長3.5-5.5%に減速:貿易開発局
【シンガポール】今年のシンガポールの往復貿易は、アジア経済危機の影響で、昨年の5.7%を下回る3.5~5.5%の伸びにとどまりそうだ。
貿易開発局(TDB)のバリー・デスカー局長は20日記者会見し、以上の予測は暫定的なもので、向こう数カ月の動向見た上修正する可能性もあると語った。
同氏によると、国産非石油製品の域内向け輸出の81%は先進国向け輸出品を製造するための中間財で、このため通貨危機の影響は最小限にとどまったが、残る19%については、域内の需要減退の影響は避けられない。
国産非石油製品輸出の48%を占める欧米市場との貿易リンクが、今回の経済危機の影響を緩和した。今年はアジア全体の動揺がシンガポールに波及する恐れもあるが、アジア地域外との貿易が再び緩衝効果を発揮する見通しだ。
昨年12月の国産非石油製品輸出はアナリストの予測を上回る前年同月比13.3%の拡大を見た。これは昨年9月の15.7%に次ぐ数字で、集積回路(IC)やプリント基板(PCB)の輸出が引き続き伸びたものの、国産非石油製品輸出の20%を占めるディスク・ドライブ(HDD)の輸出は、僅か0.8%の成長にとどまり、そのシェアを縮小させた。(ST,BT,LZ:1/21)
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