1998-01-20 ArtNo.13526
◆<星>経済、来年は力強い成長回復:ベアリング証券
【ロンドン】短期的な困難に関わらず、シンガポールはアジア経済の下降基調を跳ね返し、今年は足場を固め、来年は力強い成長を回復する。
投資会社INGベアリングは先週木曜発表したレポートの中で、景気下降の全面的な影響は今年体験され、来年はかなりの改善が見込まれると指摘した。INGベアリングのストラテジスト、Shaun Roache氏はST紙の電話インタビューに対して「我々はシンガポールを買っており、1998年の実績は香港を上回るものと見ている」と語った。
アナリストらは、電子産業の先行き不透明、金利の上昇、不動産市況の軟化等から、シンガポールの今年の成長率は0~2%と予想しているが、INGベアリングはこうした見通しはあまりに悲観的とし、今年の国内総生産(GDP)成長率は6.4%に鈍化するものの、来年は不動産市況も底入れするため、成長基調を回復、金利の下降や見通しの改善で、株式市況も立ち直るとしている。
とは言えINGベアリングは他のアジア諸国については悲観的で、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンは負債と政治不安から困難な時期が継続するとし、投資家に対し譬え株価が下降しても静観し、性急にアジア市場に踏み込まぬよう忠告している。
なおこれ以前にはロバート・フレミング証券もほぼ同様なレポートを発表している。(ST:1/19)
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