1998-01-15 ArtNo.13473
◆<馬>KL証取、ソー・チーウェン氏の株取引を調査
【クアラルンプル】クアラルンプル証取(KLSE)は全ての証券会社にビジネスマン、ソー・チーウェン氏に関わる取引の詳細を昨日午後1時までに報告するよう求めた。
今週月曜付けのKLSE回状が求める報告内容には、直接取引だけでなく、間接取引も含まれ、取り引きされた銘柄、取引量と売買代金、取引に関係する人物や企業、そのソー氏との関係、取引代理人の詳細が含まれる。KLSEは同時にオメガ証券の立ち入り捜査も行った。
ジョン・ソーこと、ソー・チーウェン氏(38)は、マレーシアの企業界における最も活発なプレーヤーの1人で、一時はKLSE上場企業5社(プロメット/クラナマス/クアンタン・フラワー・ミルズ/プルサハアン・サドゥル・ティマ/オートウェイ)とシンガポール証取(ses)上場企業1社(イノ・パシフィック・ホールディングズ)の支配権益を掌握していた。過去2年間に1ダースにのぼる企業権益を売却したものの、依然としてUCB(82.48%)、ユニフォニクス、イノ・パシフィック等を支配している。
マレーシアのコーポレート・プレーヤーの多くがそうなようにソー氏もビジネスマンであると同時に政治に関与、与党連合国民戦線(NF)の一翼を担うマレーシア華人協会(MCA)スラゴール支部の幹部も務めている。ソー氏は、80年代半ばにマレーシアおよびシンガポールの経済界を揺るがしたパン・エレクトリック・グループの倒産事件に巻き込まれ、20代で破産宣告を受けたが、瞬く間に再起した経歴を有する。
ソー氏は地元紙のインタビューに対して「個人的エクスポージャーは10億Mドル未満で、巷間に伝えられるような40億~60億Mドルにはのぼらない」とするとともに、多くのコーポレート・プレーヤーの中で、何故自分だけが捜査されるのか、KLSEに釈明を求める考えを明らかにした。(STAR,BT:1/14)
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