1998-01-10 ArtNo.13407
◆<星>建設発注額、公共支出の拡大で今年も昨年並みに
【シンガポール】今年は民間部門の需要の大幅な減退が予想されるにも関わらず、公共部門の支出拡大により、シンガポールの建設業界は昨年の208億Sドルと同レベルの210億Sドルの受注水準を実現できる見通しだ。
建設業開発局(CIDB)のラム・シュウワ局長(CEO)およびロー・チンミン部長が8日催された“1998年の建設業の展望”と題するセミナーで語ったところによると、今年の民間部門の建設発注額は、主に住宅建設の大幅減少で、昨年比12%減の79億Sドルにとどまる見通しだ。
昨年民間住宅建設発注額は33%増の48億Sドルを記録したものの、今年は35%減少し32億Sドルにとどまりそうだ。また昨年24億Sドルと、15%の落ち込みを見た民間工業不動産部門も、23億Sドルにさらに僅かな下降が予想されている。しかし昨年14%減の12億Sドルにとどまった民間商業不動産部門は33%増の16億Sドルが見込まれている。
公共部門は昨年、建設部門の成長の原動力になったが、今年は一層そのシェアを拡大する見通しだ。昨年の公共部門の建設発注額は118億Sドルをマーク、建設発注額全体の57%を占めた。今年はさらに10%増の131億Sドルに達する見通しだ。公共プロジェクトの最大シェアを占める土木事業は昨年の44億Sドルから今年は58億Sドルに32%の大幅な拡大が予定されている。第2のシェアを占める公共住宅部門の発注額は昨年並みの43億Sドルが見込まれている。公共工業不動産部門も20%の増の6億Sドルが見込まれているが、公共商業不動産の建設契約は4億Sドルに43%の減少が予想されている。(ST,BT,LZ:1/9)
|