1998-01-09 ArtNo.13392
◆<星>今年の成長率は3.5~4%に:国際商業会議所
【シンガポール】シンガポールの今年の経済成長率は3.5~4%にとどまり、特に上半期の成長率は下半期を下回る見通しだ。
シンガポール国際商業会議所(SICC)のグラハム・ヘイワード常務理事は7日催されたロータリー・クラブの午餐会の席上、「自分は他のアナリストや、今年の成長率を5~7%と予想するシンガポール政府よりも、多少悲観的感触を抱いている」として以上の見通しを語った。それによると同氏は、シンガポール経済が収縮期を迎えつつ有るとは考えておらず、域内経済のリセッションも予想していない。しかし、こうしたことは有りうることで、実際に域内諸国がリセッションに陥れば、シンガポールも当然影響を受ける。
域内諸国のこうした苦悩の原因は、金融システムの不透明で放漫な管理、経済的な門閥主義と汚職、政府の不決断に伴うもので、シンガポールも多少に関わらず影響を被らざるを得ない。
しかし全てが悲観的と言う訳ではない。強力な企業にとっては競争者や他の企業を買収する好機であり、外国企業に一部のビジネスの門戸が開放される可能性もある。製造/ビジネス・コストの低下から外国資本の流入拡大が予想される他、各種資産の買い時であり、株にしろ通貨にしろ、タイミングさえ掴めば、中期的にかなりの利益が見込める。また域内経済の回復は輸出により牽引される見通しと言う。(ST,LZ:1/8)
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