1998-01-08 ArtNo.13379
◆<馬>副首相、中央銀行のMドル防衛を声明
【クアラルンプル】インドネシアの拡張予算案に対する懸念が導火線となり、東南アジア各国の通貨/証券市場は7日、三日連続の大幅下落を記録、マレーシア通貨(Mドル)の対米ドル相場は4.60Mドルと、この日1日だけで5.9%下降した。
アンワル副首相兼蔵相はMドル相場が寄り付きの4.22Mドルから4.70Mドルまで下降した時点で、記者会見し、Mドル防衛のために中央銀行が市場に介入したことを確認した。Mドルはこの日、一時は4.8000Mドルまで下降したが、中央銀行の介入後、回復に転じ、4.5600/4.5900Mドルで引けた。
Mドルは週明けから1米ドル=4.00Mドルの心理的支持レベルをあっけなく割り込み、3日連続の急落を記録した。マレーシアの中央銀行はこれまで市場介入の事実を公に認めたことはなかったが、月曜にはアンワル副首相が中央銀行にMドル防衛のため積極的に市場に介入するよう督励する談話を発表していた。
一方、中央銀行もこの日声明を発表、昨年6月末時点の短期外債は対外債務総額の30%、中期外債を含めても39%に過ぎないと、国内経済の健全さを強調した。それによると、同期の対外債務総額は450億2000万米ドルと、国内総生産(GDP)の42%を占めた。これらには企業間の貸借、国債資金市場で発行された債券、銀行借款が含まれる。全体の70%に相当する310億7000万米ドルは中期/長期債務で、内63%の返済期限は4~20年と言う。(ST,BT,LZ:1/8)
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