1998-01-07 ArtNo.13359
◆<星>証取、ホンリョン建材子会社に上場認可
【シンガポール】シンガポール証取(SES)は先月、ホンリョン・グループの建築資材部門ホンリョン・アジア(HLA)の上場を認めた。
ホンリョン・グループ・スポークスマンによると、旧正月直後に総発行株式の49%に相当する3億8000万株を公開、残りの51%は持株会社のホンリョン・コーポレーションが維持する。1996年のHLAの売上は4億3000万Sドル、純益は2500万Sドルだった。詳細は明らかにされていないが、消息筋によると、額面は5Sセント、発行価格は50Sセントになる見通しだ。
HLAは最近のリストラで中国のジーゼルエンジン製造会社グアンシー・ユーチャイ・マシーナリ・カンパニー(広西)と冷蔵庫メーカーのホーナン・シンフェイ・エレクトリックCo(河南)を独立させ、この2社をチャイナ・ユーチャイ・インターナショナルとしてニューヨーク証取に上場させた。また包装部門も分離したため、今ではセメント、鋼材、ポリ塩化ビニール製品を主に扱う建築資材サプライアとなっている。
HLAはまた、小野田セメントとのセメント輸入・包装合弁会社シンガポール・セメント・マニュファクチャリング・カンパニー(SCMC)、セメントと鋼材の販売を手がけるアイランド・コンクリート、花崗岩片販売のチャンチャン・クアリ(本拠カリムン島)、花崗岩運搬船会社アイランド・タマラ、レディミクッス・コンクリート製造のアイランド・リソーシズ、ミャンマー・ホンリョンを傘下に収めている。
公募資金は小野田セメントが保有するSCMCの33%の権益買収やインフラ分野の事業拡張に当てられる。
株式市場低迷下の上場に関して、同社は、域内インフラ・プロジェクトの延期や縮小があっても、HLAの売上の90%を占めるシンガポールでは、HDB住宅のアップグレードやMRT拡張などの政府プロジェクトの需要が見込め、域内経済も長期的には改善が見込めると、楽観的な見通しを示している。HLAはこれ以前にSESとニューヨーク証取に上場を数回申請したが、上場要件の不備等を理由棄却されたと言う。(ST,BT,LZ:1/6)
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