1998-01-06 ArtNo.13344
◆<星>副首相、昨年の成長率7.6%の下方修正示唆
【シンガポール】金融管理局(MAS)会長も務めるリー・シエンロン副首相は4日、最近首相が発表した予想を上回る昨年の経済成長率はアジア通貨危機の影響を完全に反映したものではないと語り、実際の成長率が7.6%を下回る可能性を示唆した。
通産省の昨年11月時点の成長予測は7%だったが、ゴー・チョクトン首相は晦日に発表した新年のメッセージで7.6%に上方修正した。リー副首相によると、これまでに基準とされた昨年第4四半期のデータは10月のみで、通貨危機の影響が進行した11~12月のデータが含まれていない。政府は、全てのデータが出揃った時点で、改めて正確な数字を発表するが、恐らく下方修正される見通しと言う。
アナリストらは、昨年の国内総生産(GDP)成長率は第1四半期が4.1%、第2四半期が8.2%、第3四半期が10.1%で、年間成長率を7.6%とすれば、第4四半期は8%になるが、この値は高すぎるとしている。
政府の今年の成長予測5~7%に関しても、リー副首相は、タイの輸入が現在ほぼストップしている点を指摘、慎重な見方を示した。(ST,LZ:1/5)
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