1998-01-05 ArtNo.13329
◆<星>昨年の成長率7.6%、今年は下方修正も:首相
【シンガポール】シンガポール経済は昨年、東南アジアを襲った通貨危機の打撃を受けたにも関わらず、予想を上回る7.6%の成長を達成したが、域内経済や韓国の状況は昨年11月以来一層悪化しているため、大蔵省は今年2月の予算声明において今年通年の経済成長予測に一層の下方修正を加える方針だ。
新年の祝賀演説の中で、ゴー・チョクトン首相が語ったところによれば、先進国経済とのリンクが、域内経済不振の影響を緩和するものと見られるが、電子製品輸出が堅調な成長を維持するか否かは、世界的な電子産業の回復の如何にかかっていると言う。シンガポール通産省は昨年11月に昨年通年の国内総生産(GDP)成長率を7%、1998年通年の成長率を5~7%と予測していた。
首相によると、シンガポール経済の基礎は堅固なことからSドルの対米ドル相場は引き続き安定を維持できる見通しだ。また域内経済の中期/長期見通しは依然良好で、2年乃至3年で回復に転じるものと見られる。シンガポールはこの間、訓練や外国の人材の誘致を通じて国内経済の競争力強化に努め、域内経済が回復に転じた際、一層の飛躍を遂げられるよう準備せねばならないと言う。(ST,BT,LZ:1/1)
|