SEAnews 1997-12-24 ArtNo.13320

【クアラルンプル】自由工業地区(FIZ)の多国籍企業に大部分の製品を納入しているペナン拠点の半導体機器製造会社ＬＫＴインダストリアルBhdは、ハイテク企業との戦略提携を通じて海外市場の開拓に本腰を入れる。
ＬＫＴのロー・キーリアン重役(CEO)が22日の年次総会後語ったところによると、同社はオリジナル・デザイン製造業者として、ハイエンドな半導体製造機器やディスク・ドライブ(HDD)製造機器の設計／製造を引き受け、相手先商標で販売している。製品の80％はＦＩＺの多国籍企業に納入、15％は米国、欧州、台湾、フィリピンに直接輸出している。
しかし1997年6月期の年商は56％減の2810万Ｍドル、税引き前利益は前年度の1433万Ｍドルから1106万Ｍドルに28.1％下降した。
しかしハイテク機器に照準を合わせた同社の戦略は、域内経済危機の衝撃緩和にも役立つ見通しだ。米国／欧州における半導体産業は依然として力強い成長を遂げており、同社のハイエンド機器に対する欧米の需要は堅調を保っている。このため同社は引き続きハイテク技術の導入と人材訓練に力を入れる。目下270人の従業員の内40人がデザイン・エンジニアだが、さらに10～20人増員する方針だ。
他社との戦略提携に関しては、米国企業ダイナペース社とプリント基板(PCB)製造機器に関わる技術交流及び製造協定を結んだ他、やはり某米国企業と来月レーザー・マーキング・マシーン(1台45万Mドル)の製造契約を結ぶ。前者については完全出資子会社のＬＫＴインテグレーションSdn Bhdが担当しており、400万Ｍドルを投じた2322平米の工場が来年3月までに完成する。同プロジェクトは既に2200万Ｍドルを受注している。
これらの提携により1998年6月期の営業額は40％増の4000万Ｍドルに拡大、税引き前利益は1110万Ｍドルのレベルを維持できる見通しと言う。(STAR:12/23)