1997-12-24 ArtNo.13314
◆<星>今年の化学工業生産、石化部門に牽引され12%成長
【シンガポール】シンガポールの化学工業生産は、石油化学部門に牽引され、昨年比12%増の270億Sドルに達する見通しだ。
経済開発局(EDB)が23日発表したところによると、昨年5.4%のマイナス成長を記録した石油化学部門は、今年は対照的に64%の成長が見込まれている。同業界は長期的動向やアジア市場の先行きに楽観的で、今後も引き続き積極的な投資を行う見通しだ。エクソン・ケミカルはその20億米ドル石化事業を加速、モービルもシンガポール第4の石化コンプレックスの建設を検討中だ。
石油化学アイランドのジュロン島では、今年8社がそのプロジェクトに着手、5社が工場をオープンした。これらの企業の総投資額は73億Mドルに達する。
特殊化学部門も、塗料/表面処理剤、工業ガス、化学品、化学香辛料、水処理剤等がいずれも好調なことから12%の二桁成長が見込まれている。
しかしながら石油精製部門と薬品部門は、それぞれ5.5%と3.3%の一桁成長にとどまる見通しだ。
EDBによると、石油化学、薬品、特殊化学部門には既に少なからぬ投資のパイプが敷かれており、特に電子化学が新領域として注目される。MGCピュア・ケミカルズ、サントクMerckはウルトラ・ピュア・ケミカルの製造施設の建設に着手、トクヤマ・エレクトロニク・ケミカルズは既にこの種の製品の製造を開始していると言う。(ST,BT,LZ:12/24)
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