SEAnews 1997-12-23 ArtNo.13299

【シンガポール】地元企業イノメディアが、通常のテレビと電話回線により、ＴＶ電話をかけられるインフォビューをセット価格450米ドルでオファーすれば、米国のチップ・ジャイアンツ、インテルはＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)を通じたビデオ・コンファランス・システム、プロシェアを1セットほぼ300米ドルで販売、それぞれ家庭市場とオフィス市場に照準を合わせた販促を行っている。
イノメディアによると、一般家庭にはテレビと電話は備わっているが、ＰＣはまだ少数。そこでテレビ受像器を使用できるのが、同社製品のセールス・ポイントで、ＩＤＤ料金で国際テレビ電話がかけられ、Ｈ.324スタンダードに準拠したものなら、相手のテレビ電話セットがインフォビューでなくても通話できると言う。
これに対してやはりＨ.324規格のプロシェアはＰＣをベースにしたものだが、通常のＩＤＤコールの他、通信料をお幅に節約可能なインターネット・コールもできる。
ＢＴ紙がイノメディアの製品を国内電話で実験したところ、画質はまずまずだが、動作はかなりギクシャクした感が有る。これは通常のＴＶの画像転送速度が毎秒24～30コマなのに対して5コマで処理されるためで、また音声にも数秒の遅れが生じる。イノメディアによると来年発売される新製品では、毎秒7コマの画像転送が可能になり、音声の遅れも1秒以内にとどめられると言う。
プロシェアの実験結果は伝えられていないが、インテル・スポークスマンは電話回線やインターネットの使用が混雑した際には、やはり画像がギクシャクしたものになることを認めている。しかし音質には自信を表明した。(BT:12/22)