1997-12-22 ArtNo.13286
◆<星>リー副首相、金融管理局会長に就任
【シンガポール】シンガポール政府は19日、リー・シエンロン副首相が来年1月1日付けでシンガポール金融管理局(MAS)の会長に就任すると発表、関係者を驚かせた。
総理府の発表によれば、1985年以来MASを率いてきたリチャード・フー現会長は、引き続き蔵相のポストにとどまる。これに伴いコー・ヨングアン保健省事務次官兼第2大蔵省事務次官がMAS局長(MD)に就任、リー・エクティエン現局長は副会長に昇格する。コー氏は第2大蔵省次官のポストを退くが、保健省次官のポストは維持する。
アナリストらはシンガポールの実質的な中央銀行総裁のポストにリー副首相が就任することに驚きを表明する一方、世代交替により強力な指導力と決断力が発揮されるものと期待している。副首相のMAS会長就任は、国際通貨基金(IMF)がプッシュする域内諸国の中央銀行独立化の動きに逆行する嫌いはあるものの、IMFの動きは汚職政治家と金融システムの切り離しを図ったもので、強力な指導力を有する者がこの種のポストに就くこと自体問題はないと言う。(BT,ST,LZ:12/20)
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