1997-12-20 ArtNo.13271
◆<馬>中央銀行、低コスト住宅含む不動産融資にストップ指示
【クアラルンプル】アナリストらは、マレーシアの中央銀行が銀行金融機関に対して、既に着工されているものを除き、全ての不動産融資をストップするよう指示したことに大きな驚きを表明している。
特に15万Mドル以下の低コスト住宅も融資規制の対象とされたことに関係者は愕然としている。アンワル副首相兼蔵相は、僅か3週間前に、「低コスト住宅は依然として需要が満たされておらず、デベロッパーはこの種の住宅の開発を継続できる」と保証していた。ソシエテジェネラル・クロスビー・リサーチのアナリストは「不動産部門にとって最悪の消息だ。銀行の支持がなければ、新規プロジェクトはほとんど不可能になる」と指摘した。
中央銀行は、12月16日付けの回状の中で、「流動性が逼迫した現状においては、処分可能な資金は国内経済に最大の利益を及ぼす領域に集中されねばならない」とする一方、「工場等、工業用不動産の建設や拡張には融資を続けることができる」と付言している。
某アナリストは、「不動産市場は臨終に瀕している。今となっては不動産株は売ることも買うこともできない」と嘆息した。(BT,STAR:12/19)
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