1997-12-17 ArtNo.13222
◆<星>HDD部品の米系マグネコンプ、5000万株公開
【シンガポール】ハード・ディスク・ヘッド・サスペンション部品製造の米国企業Magnecompインターナショナルは、アジアの金融危機が取りざたされるなか、本日(17日)、シンガポイールで新株およそ5000万株を米ドル建てで公開する。
W・バークハート社長兼CEOが、「機関投資家が頼り」と語る通り、70~80%が私募にかけられる。同社は今回のIPOで3000万米ドルの利益を期待している。
バークハート氏が1988年に創設した当時は業界25社中の1社に過ぎなかったが、1990年代に香港、タイ、中国に積極に進出、労働集約業務を米国からアジアに移転したのが奏功し、業界最大手のハッチンソン(シェア70%)、日本発条、タイのKRプレシジョンに並ぶ独立系サスペンション部品メーカーになった。同社のサスペンション生産能力は昨年の1億2000万ユニットから、今年は3億ユニット、来年は3億6000万ユニットに急拡大しつつある。
同社は米国、タイ、中国にサスペンション工場を設け、板金型打加工などにも進出している。シンガポールにはアジア財務本部を設置、昨年の売上は4600万米ドル、利益は240万米ドルで、シーゲート、IBM、SAE MAGNETICS/TDKなどを主要顧客としている。(BT:12/16)
|