1997-12-13 ArtNo.13180
◆<星>シーゲート/クアンタム、HDD供給過剰で深刻な打撃
【パロアルト】世界最大のディスク・ドライブ(HDD)メーカー2社、シーゲート・テクノロジー・インクとクアンタム・コープは水曜、それぞれ声明を発表、HDDの供給過剰で深刻な打撃を被った事実を確認した。
シーゲートはアイルランドのクロンメル工場を閉鎖し、1400人を解雇するとともに、事業再編のための引き当てを行う。これに対してクアンタムは第3四半期の純益がウォール・ストリートの予測値の半分以下になることを投資家らに予告した。両社は設備能力の過剰と値下がりを業績不振の原因として指摘している。両社に続く世界第3のHDDメーカー、ウェスタン・ディジタルも1週間前に製品の値下がりから、その利益がアナリストらの予想を遙かに下回ることを明らかにしている。
市場調査会社ディスク・トレンド・インクのジェームズ・ポーター社長は米国のHDDメーカーは、アジアのライバルの挑戦を受けていると指摘する。富士通、サムソン、現代はそれぞれの目算に基づき、積極的なビジネスを展開、その他のHDDメーカーも設備拡張を実行したが、その結果、設備過剰が現出した。
HDD業界はこれまで3年ごとにブームと不況を繰り返してきた。クアンタムのマイケル・ブラウン重役(CEO)は、前回の需給不均衡は、1四半期で調整が完了したが、今回は一層深刻とコメントしている。(ST:12/12)
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