1997-12-12 ArtNo.13163
◆<星>SGSトムソンのウエハー製造事業1年遅延
【シンガポール】フランス/イタリア合弁の半導体企業SGSトムソン・マイクロエレクトロニクスがシンガポールで計画するサブミクロン・ウエハーの製造事業は、国際半導体市場の軟化と域内通貨危機の影響で一年ほど遅延する見通しだ。
SGSトムソンのJean Claude Marquet副社長兼アジア太平洋事業担当社長が10日催された経済開発局(EDB)の部門別業況報告会の席上明らかにしたところによると、アンモーキオの既存工場に隣接して7億米ドルを投じて設けられるウエハー製造施設は1999年初の稼働が目指されていたが、99年末に持ち越される。
同社は世界半導体市況の軟化や域内経済の波乱の影響を見定めかねており、その測定にはなお6カ月を要する。DRAMチップ等のローエンド製品は、昨年25%値下がりしたが、同社はハイマージン・チップやカスタム・メード・チップにシフトし、その影響を回避した。現在は、この種のハイエンド製品が同社の営業額の75%を占めている。シンガポールにおける製造施設とデザイン・センターには累積6億米ドルが投じられており、域内経済の波乱に関わらず、シンガポールにおける営業規模を縮小する考えはない。
SGSトムソンの昨年の年商は41億2000万米ドル、純益は6億2500万米ドルをマークした。総売上の27%を占めるアジアには製造拠点4、研究開発(R&D)センター2、デザイン・センター8が設けられ、8000人が雇用されていると言う。(ST,BT,LZ:12/11)
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