1997-12-08 ArtNo.13105
◆<星>ヘン氏、不動産開発業者協会会頭/FEO常務を辞任
【シンガポール】シンガポール不動産業者協会(REDAS)の歴代会頭の中では最も明け透けにモノを言う直言居士と評されてきたチェンサン区選出の国会議員ヘン・チアンメン氏が先週、REDAS会頭とファー・イースト・オーガニゼーション(FEO)常務(ED)を辞職すると宣言、関係者を驚かせた。
ヘン氏はREDAS会頭の身分で、住宅不動産市場の崩壊を回避するため、宅地放出を制限するよう政府に要求したが、同要求が紙上に報じられた後、同氏の主張には国会議員としての立場とREDAS会頭および不動産会社重役としての立場の混交が見られるとの批判が生じていた。しかしヘン氏はその後もその主張を繰り返し、11月18日には終にリー・シエンロン副首相が宅地放出計画の繰り延べを含む、一連の不動産市況冷却防止措置を発表した。
このため一般は、政府が不動産業界の圧力に屈し、その政策を改めたとの感触を受けたが、ゴー・チョクトン首相は11月21日になって、ヘン氏に公私の立場に一線を画するよう求める書簡を送付、これを受けてチェン氏は11月29日付けの書簡でREDASとFEOのポストを辞する方針を首相に伝えた。
地元紙は、以上のヘン氏と首相の書簡を掲載するとともに、ヘン氏の決断を賞賛する12月2日付けの首相の書簡も紹介した。(BT,ST,LZ:12/6)
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