1997-11-26 ArtNo.12949
◆<星>SIA、スイス/デルタに替え、ルフトハンザと提携
【シンガポール】シンガポール航空(SIA)は24日、8年間にわたったスイスエア及び米国デルタ航空との“グローバル・エクサランス・アライアンス”を解消すると同時に、ドイツのルフトハンザ航空と提携を結ぶ新国際戦略を発表した。
SIAのC.K.チョン最高経営責任者(CEO)は記者会見の席上、「ルフトハンザとの提携をありきたりのものと考えてもらっては困る」と強調、「南東のアンセット航空、エア・ニュージーランドとの提携に加えて、北西のルフトハンザと提携したことにより、欧州-東南アジア-オーストララシア枢軸が形成され、SIAの競争力はいっそう強化されるはず」と指摘した。
ルフトハンザ航空のユルゲン・ヴェーバー会長兼CEOは、「現時点で正確な数字を挙げることはできないが、SIAとの提携は収入とコストにインパクトを与えるだろう」と語り、中国におけるポジション強化でも協力する意向を表明した。ルフトハンザはシンガポールを東南アジア/豪州地域の主要ハブとし、SIAはフランクフルトを欧州大陸のハブとして利用すると言う。
またチョン氏によると、SIAはスイスエアとデルタ航空の持ち分を今後も維持する。SIAは1989年、デルタの5%の権益を3億5500万Sドルで、1991年にはスイスエアの2.8%の権益を6900万Sドルで購入、これに対してデルタはSIAの2.74%の権益を、スイスエアはSIAの0.62%の権益を、それぞれ保持している。
チョン氏によれば、グローバル・エクサランス・アライアンスは、3社の努力にかかわらず、SIAにとって見るべき効果を上げられなかったが、ルフトハンザとの提携に抵触しない範囲内で、デルタ及びスイスエアとの協力関係も維持して行くと言う。(ST,BT,LZ:11/25)
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