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1997-11-24 ArtNo.12924
◆<馬>電力会社TNB、バクン・ダム事業引受の意思表明
【クアラルンプル】電力会社トゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)は21日、政府がバクン水力発電ダム事業の管理をEkran Bhdから引き継いだことを歓迎するとともに、いつでも同プロジェクトのマネージを引き受ける用意があると声明した。
TNBはその声明の中で、政府による管理は、既に実行された投資を無駄にせぬために必要であり、タイムリーなものであると述べ、政府がプロジェクトの再開を決めた際には、いつでも新オーナーの下でプロジェクトのマネージを引き受ける準備ができているとしている。TNBはこれ以前に発表された業績報告書の中で、バクン・ダムが存在しなくても、TNBや独立電力供給業者(IPP)の既に認可済みの発電プロジェクトだけで、2007年までの電力需要は十分賄えるとしていた。
一方、この日ミリでマスコミのインタビューに応じたEkran Bhdのティン・ペックキイン会長も政府がバクン・プロジェクトを引き継ぐことを支持た。同氏によれば、現状では先行きの予測が全く立たぬことが、プロジェクトから撤退を決めた理由で、アンワル副首相が政府の決定を発表する以前に、同方針を決めたと言う。Ekranはバクン・ダム以外にも多くのプロジェクトを有し、また政府はEkranに相応の賠償を行うものと見られる。同社が手がけるダム工事現場の河川の迂回工事は続行し、完成させると言う。
アナリストらは、Ekranにとってバクン・ダム事業からの撤退は、マイナスよりもプラスが多いと見ているようだ。それによるとEkranは財政逼迫状況から解放されるだけでなく、株主割り当てにより調達した8億Mドルの現金があるため、一転して潤沢な流動資金を運用できるようになる。加えて政府から賠償が得られれば、得るところが多い。これに反して先行き不透明なバクン・ダム事業への関与を続ける限り、同社はそれ自身の長期的事業計画を立てることができない。
とは言え10億Mドルのマネージメント・フィーがフイになるため、バクン・ダム事業に代わる新たなプロジェクトが得られないなら、業績に影響が出る恐れもある。またEkran傘下の上場企業4社--ウェンブリー・インダストリーズ・ホールディングズBhd、PWEインダストリーズBhd、パシフィック・ケミカルズBhd、グラニット・インダストリーズBhd--は明らかに打撃を受け、取り分けその精力の大部分をバクン・プロジェクトに傾注してきたPWEの受ける打撃は大きいと言う。(NST,STAR,BT,LZ:11/22)
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