1997-11-22 ArtNo.12905
◆<星>Wassall、事業多角化で一連の企業買収準備
【シンガポール】セスダック登録の車軸メーカー、Wassall Asia Pacific(WAP)は、向こう5年間に一連の企業買収を通じて事業の多角化を図る。
WAPの最高経営責任者(CEO)に3週間前に就任したベンジャミン・ガン氏はインベストメント・バンク出身で、企業買収に関わる豊富な経験を有する。ガン氏によると、WAPは既にタイ、マレーシア、インドネシアの買収候補企業の目星をつけており、最初の買収は来年末以前に実行される。
5年後にはWAPは2乃至4の中核ビジネスを有することになる。こうした企業買収の目的は現在の車軸製造ビジネスからできるだけ遠ざかることにある。当面は、高成長が望めるトレーラー関連の工業製品(例えばトラック部品やトラック用バッテリー)とヘルスケア領域のブランド・コンシュマー製品(例えば育児用品)に照準が合わされる。
前者に関しては有望なタイ企業が存在し、後者についてもマレーシア企業の目星がついているが、交渉は始まっていない。この他インドネシアの建材会社にも注目している。ガン氏は来月初めにはオーストラリアに赴き、同国の機会を探ると言う。
買収の軍資金は英国の親会社Wassall Plcから提供を受ける。親会社は最近子会社ジェネラル・ケーブルをニューヨーク証取に上場、その後残余持ち分も売却し、合計4億6200万ポンドを調達している。
WAPの前社名はヨーク・パシフィック・ホールディングズ。1995年11月にWassall Plcに買収された後、社名をWAPに改めた。(BT:11/21)
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