1997-11-22 ArtNo.12902
◆<星>10月の国産非石油製品輸出、9.5%アップ
【シンガポール】シンガポールの国産非石油製品輸出は10月もアナリストらの予想を上回る9.5%の成長を遂げ、連続5カ月プラス成長を維持した。
国産非石油製品輸出はシンガポールの輸出指向産業に対する海外の需要動向を占う指標として注目されているが、主要輸出市場の米国/欧州向けは二桁成長を遂げ、コーズウェーの渋滞の影響が懸念されたマレーシア向けも5.5%アップ、9月の5.9%から僅かに鈍化したにとどまった。
電子管(半導体を含む)輸出は20%増、プリント基板アセンブリー(PCBA)等の電子部品輸出も27%の成長を見、石油化学品/磁気ディスク等の非電子製品輸出も健闘した。シーゲートの業績不振で懸念されたディスク・ドライブ(HDD)輸出も、9月の8.8%には及ばなかったものの、依然4.6%のプラス成長を維持した。
石油製品輸出は13億Sドルに4.2%下降したものの、再輸出は72億Sドルと8.2%増加し、輸出総額は7.8%増の169億Sドルをマークした。輸入総額も7.9%増の176億Sドルに達し、この結果、往復貿易は7.9%増の345億Sドルを記録した。
半年乃至1年後の製造業の輸出動向を占う指標とされる非石油製品の純輸入(総輸入から再輸出を引いた値)も9.2%の成長を見た。
これにより年初10カ月の往復貿易は5.1%拡大、5-7%の政府の通年の貿易成長目標もほぼ実現できる見通しだ。
Vickers BallasのアナリストはSドルの軟化に伴う膨張分を取り除けば、国産非石油製品輸出の成長率は3%にとどまり、成長の勢いはそれほどでないと警鐘する一方、成長基調は向こう数カ月維持されると予想している。(ST,BT,LZ:11/21)
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