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	1997-11-19 ArtNo.12862 
	◆<馬>UEM、M$24億で親会社レノンの支配権益買収 
	【ロンドン】ユナイテッド・エンジニアーズ・マレーシアBhd(UEM)は親会社レノンBhdの32.6%の権益を23億8800万Mドルで買収したが、アナリストらはレノン主要株主の財政難打開措置と観測するとともに、UEM小株主の権利を無視した乱暴な取引と評している。 
  UEMは公開市場における一連の取引により同権益を買収したとしているが、多くの株式はレノンのサリム・サアッド会長の持ち分(21.8%)と見られている。証券委員会はUEMの公開買い付け義務を免除した。アナリストの1人は、「レノン社の財政難は知っていたが、これは最悪のケースを予告するもの」と語った。 
  与党統一マレー国民組織(UMNO)にリンクしたレノン社が、1985年にUEMの支配権益を掌握して以来、UEMは南北高速道路を含む多くの大型契約を獲得、その営業額は飛躍的な拡大を遂げてきた。アナリストらはレノンが多額の借入を通じてこれらのプロジェクトをファイナンスしてきたものと見ている。例えば、レノンは今年33億Mドルのプトラ軽便鉄道プロジェクトやジョホール州の104億Mドルのタウンシップ・プロジェクトの必要資金を確保せねばならない。 
  こうした財政負担をUEMに肩代わりさせたからと言って、同グループの財政難が解決される訳ではない。今回の買収計画以前に見積もられたUEMの借入/自己資本比率は1997年183%、98年167%、99年124%となっており、レノンのそれは97年の180%から98年の200%拡大すると見られていた。(BT:11/18) 
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