1997-11-15 ArtNo.12814
◆<星>エコノミスト、来年の経済動向に依然悲観的見通し
【シンガポール】製造業が第3四半期に予想外に好調な成長を記録したにも関わらず、証券業界のアナリストらは、来年の経済動向に依然慎重な見通しを示している。
ビジネス・タイムズが金融機関8社の調査部門のアンケートをとったところ、来年の成長見通しは、1カ月前の調査時の平均7%から5.9%に下降した。また今年第3四半期の国内総生産(GDP)成長見通しは1カ月前の調査時の8.3%から9%に上方修正されたものの、今年通年の成長見通しは7.1%と、前回の調査時と大差がない。同見通しは政府の6-7%の成長予測に近いものになっている。
メリル・リンチのアナリストによると、域内経済が沈滞すれば、金融部門が先ず影響を受ける。アジア通貨単位市場は乾し上がり、国内ローン活動は鈍化、証券市況は低迷する。また別のアナリストは不動産市場の不振で、建設業の成長も鈍化すると指摘した。
とは言え米系銀行のアナリストは製造業の復調と政府支出が、不振な域内経済の影響を相殺すると予想した。(BT:11/14)
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