1995-04-18 ArtNo.1281
◆<星>パン・ユナイテッド、セメント貿易事業に進出
【シンガポール】造船・海事業を中核とするシンガポール証取(SES)上場のパン・ユナイテッド・コーポレーション(PUC)がセメント取引事業に進出した。
PUCが51%出資するユナイテッド・セメントはジュロン・ポート南端に位置する3.45haのバルク・セメント・インポート・ターミナルに2000万Sドルを投じてセメント4万トンの収容が可能なサイロを建設する。同サイロにはそれぞれ毎時300トンの処理能力を有するローディング・レーン3本や毎時2000袋の処理能力を持つ包装プラントも設けられる。ユナイテッド・セメントのヘンリー・ン重役(MD)は、「PUCが35%出資するポリ・リソーシズは4年前からカリムン島で花崗岩を採掘、シンガポールの花崗岩市場の15%のシェアを占めている。またPUCは建材の輸送/供給業務を手掛けており、セメント・サイロの建設は論理的帰結」と語る。またユナイテッド・セメントに49%出資するクダ・セメントは姉妹会社のパン・ユナイテッド・シップヤードにセメント輸送船2隻の建造を発注している。一方、シンガポール政府は建材のバルク輸入を奨励しており、このことは半加工のセメント・クリンカーを輸入し、完成品に加工後市場に供給してきた当地セメント業界の再編を意味するが、これにより同社はグラインディング・ミルに多額の投資をする必要なく、セメント貿易に進出できたと言う。(ST:4/11)
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