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1997-11-13 ArtNo.12786
◆<馬>金融業界の不良貸付、来年は7~15%に:アナリスト
【クアラルンプル】来年はマレーシア金融業界の抱える不良貸付が貸付総額の7~15%に達する見通しだが、エコノミストらは、どれほどの引き当てが行われるかは、金融業界が経済の先行きをどう見るかにかかっていると指摘する。
メリルリンチのアナリストは、もしマレーシア経済が難問に直面していると判断すれば、銀行界は100%の引き当てを行うが、15%はあまりにも深刻と指摘した。同アナリストによれば、1980年代にこの種の問題に直面した経験を有する金融業界のリスク・マネージメント技術は大幅に向上したものと見られ、現状は当時よりましなはずと言う。
マレーシアの総貸付に占める不動産ローンの比率は昨年30%、今年は28%で、19994-96年の平均28%の内訳は土地7.8%、建設8%、住宅12.7%となっている。どれほどの不動産ローンが返済不能に陥るかは、不動産のバイヤーやデベロッパーがどれだけ不振に耐えられるかにかかっている。この点に関しては、最近不動産を購入した者はこれらの不動産からの月々の賃貸収入では、月々のローンが返済できないと言う挿話が伝えられている。
また一部のアナリストは株式の値下がりの影響は、不動産の値下がりより、一層深刻と指摘する。株式を抵当に大型プロジェクトや企業買収資金を借り入れたタイクーンらが破産すれば、銀行界は甚大な打撃を被る。証券取引に対する融資は1997年半ば時点では貸付総額の11%を占めた。
企業界に融資された資金のどれほどの額が不動産に向けられたのか、企業の債務と現金準備のバランス、金融業界全体の株式融資の比率と言った点については、今のところ正確な回答は得られない。しかしながら不良貸付や貸付構造に関する開示を義務づけた新規則が導入されたことから、6カ月後に発表される年次報告では、こうした点が多少明るみに出る見通しと言う。(BT:11/12)
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